ENTPが自ら悪役を引き受ける理由

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ENTPの人をよくSNSで見るんだけど、よく自虐をしたり自分を悪い人みたいに言うことが多いよね。なんでなんだろう。

これはいろんな理由が考えられるが、Feが第三機能にあることが理由だろうな。心理機能の相互作用によって悪役となることを自ら選択し、自分や他者を守るために使っている。
今日はENTPのplay-as-evilな部分について話していこうか。

目次

心理機能についてはこちら

「心理機能」や「Ne」ってなに?という方ははこちらを先にご覧ください。

ENTPの外向的感情(Fe)と感情の認識

ENTPは基本的にNeとTiを信頼しています。様々な可能性やパターンの知覚、自身の中で展開する理論的な判断を信頼するということは、外向感情機能(Fe)に対する信頼が相対的に低いということです。

そのため、ENTPは基本的に自身の感情判断を盲目的に信用しません。理論があって、それを補助する形で働く感情判断を信用します。

また、外界で働く機能がNe, Feであるため、他者の感情やその動きについて幅広く観察し判断していますが、
Feの特性上そこに”深さ”は存在せず、装飾的・技術的な判断になります。また、ENTPにとって外向的感情(Fe)は第三機能であるため、本来の前向きで肯定的な感情機能の使い方ではなく、思考機能に従属した、どちらかと言えば否定的でシニカルな使い方をするようになります。

ENTPは他のタイプより、感情機能を信頼していないがゆえに、感情判断を”技術”として認識しており、コンテクストから浮いた”悪役”や”道化”などの仮面をつけたり外したりするのです。

自身を隠すための感情判断

こういった感情機能への認識は、ENTPが自身を悪役にラベリングする誘惑を生み出します。

ENTPの劣等機能はSiであるため、実践的で細かい知覚をすることが苦手です。判断機能はTiを信頼しているので、Si-Tiの組み合わせで、判断や行動が真に実践的であったか / 個人個人に有用なものになっていたかなど、ENTPが知覚しづらい点に不安を感じます。

不安を感じると人は慣れた機能を過度に使うようになるので、劣等機能のSiを意識的に使うことがなくなりますが、都度自身の認識に対する不安が顔を出し、無意識と意識のバランスが崩れていきます。

これに対する補償として、ENTPは外向感情(Fe)を使う誘惑に駆られます。
つまり、自分は”悪役”であり、他者への影響や真に有用であるという結果を放棄しようとする誘惑です。

結果に対して無責任になり、思考判断への不信感を感情的判断で覆い隠すことによって、自己の正当性を保つようになるのです。これは同時に、相手に対して感情的に配慮しなくなることも意味しています。自身が悪役のペルソナを身につけることで、他者の感情への影響と自分とを切り離し、SF的な配慮を上手く躱そうとするのです。

平常時のENTPと感情判断

注意したいのは、ペルソナを上手く使い分けることで、周囲に対して良い影響を与えることもあるということです。例えば、周囲の人が過度に批判されている時、ENTPは”悪役”として登場し、場を和ませたり、批判を引き受けようとすることがあります。感情を重く信頼せず、ペルソナを多用するからこそ、いざ思考をしだすとその重要性が伝わるということだってあります。

要するに、ENTPの感情(ペルソナ)の使い方が良くないのではなく、“自身の不安を覆い隠すために”ペルソナを使う誘惑に負けてしまうこと・それによって他者や自分への責任がなくなってしまうことこそが問題とされるべきなのです。

平常時のENTPは感情機能を上手に使い、場の責任を引き受けることができます。これらは個人の心の問題であり、ENTP自体の問題ではないことに注意しましょう。

まとめ

ENTPは普段の自分の感情を表に出すことはせず、何を考えているのか分からない一面がありますが、心理機能から事象を見ていくことで、そのタイプの本質に近づくことができます。

自身の可能性を信じ特別であろうとするENTPは、不安に対して覆い隠しの誘惑に駆られますが、これを乗り越えることで自分自身と向き合うことができます。

「真に有用であるか」という疑念に打ち勝ち、他者や自分を否定しない生き方を肯定することができるのです。

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