INTPと劣等機能による愛情表現

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前提知識と機能の説明

特徴

INTPは、Tiを主機能とする内向思考タイプです。事実よりも観念を明確にすることを好み、物事の背景や意図・繋がりを頭の中で秩序立てることに意識が向きます。このように組み立てた観念をもとに現実を再認識し、自身の考えたモデルが正しいか検証していきます。

感情機能の一般的な説明

INTPの劣等機能は外向的感情機能(Fe)です。外向的感情タイプの特徴は、外界の客体を評価したり、それと適切な関係を結んだ離することで適応していく点にあります。

例えば、嫌みで仕事をしない上司に対して、外向感情タイプは、その上司の様子を感じ取り上手く付き合うことができます。また、意識的に機能を使うことによって、良いところが一つも見当たらないような上司からも、肯定的な部分を見つけ出し、その評価に留まろうとします。

INTPの感情機能

INTPはこの外向的感情機能(Fe)が無意識下にあるため、人の様子を敏感に感じ取ったり、意識的に肯定的な部分を見つけ受容するなどといったことが苦手です。

また、他の人や周囲の雰囲気から悪い影響を受けやすいことも特徴としてあげられます。相手の感情を意識的に弁別することができず、普通であればそういった環境を避けるINTPが多いでしょう。

(参考)INTPの愛情表現の例 (主機能)

・相手の考えに興味を示す
・相手のために時間をとる
・相手の考えに興味を示す
・相手の感情や価値観を理解しようとする
・普段より社交的になる
・一緒にプロジェクトを立ち上げる

目次

INTPの愛情表現 (劣等機能)

拙い愛情表現

このタイプの人の感情は、人間の赤ん坊と遊ぶ雌ライオンのようである。ライオンには遊ぶこと以外の意図はないのだが、喉をグルグル鳴らしながら赤ん坊の足を撫でるか、ペロリと平らげてしまうか、一撃で赤ん坊を倒して顔を舐めたりする。

ユングのタイプ論- フォン・フランツによる劣等機能/ヒルマンによる感情機能 –

INTPの愛情表現は非常に拙く、チグハグな印象を与えることが多いです。適切な場面で愛情表現をすることは少なく、それを強要されると嫌悪感を覚えます。また、そもそも愛情表現をしないことも珍しくありません。愛情や好きといった気持ちすら議論の上に乗せ、パートナーを困惑させることもしばしばです。

この章の最初に挙げた引用は、INTPの愛情表現の拙さを表しています。ただ純粋に興味な興味から、恋人に対して「私はあなたの何が好きなんだろう」と聞いてしまうようなもので、適切でない時に適切でない言葉を放ってしまいます。

純粋で破壊的な愛情表現

内向的思考タイプの劣等な感情を、火山の熱い溶岩流になぞらえることも可能であろう。一時間に五メートルほどしか進まないが、流れに沿ってありとあらゆるものに壊滅的打撃を与えるのだ。

ユングのタイプ論- フォン・フランツによる劣等機能/ヒルマンによる感情機能 –

純粋な愛情を持つこともINTPの特徴です。劣等機能の特徴として、原始的で純粋であるという点が挙げられますが、INTPの感情機能も限りなく純粋で温かいものであり、感情に打算がなく、ただ相手のためだけに感情が向けられます。
なので、付き合いの長い友人にとっては、人を大切にすることができ、誠実であるという評価を得ることも珍しくなく、INTPの愛情が伝わることもあります。

しかし、上記引用にもある通り、原始的な感情はありとあらゆるものを飲み込む溶岩流に例えることもできます。

それは丁度、子供が他の子を好きになるのと同じように、好きという感情が純粋であるほど、嘘や打算などの不純物を許さず、感情の多様さを白黒に還元してしまいます。また、粘着質でゆっくりな印象を与え、一度あふれ出した感情は簡単に止まることはなく、愛情でも怒りでも長く継続します。

INTPの愛情表現は犬のように計算がなく純粋であるがゆえに心を動かされますが、その一方で関係性に壊滅的な打撃与えることも十分に考えられます。

まとめ

以上、INTPの愛情表現でした。

INTPは人との距離感を保つのがあまり得意ではなく、一般に愛情表現とは縁遠い存在として書かれることも多いです。
しかしその実、INTPの内には純粋な感情が秘められており、誠実さで相手の心を打つこともあるのです。

この一見矛盾したINTPの愛情表現は非常に興味深く、また機会があれば書いていきたいと思います。
何かリクエストなどあれば教えてください。

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