主人公/ENFJの特徴

今回はENFJについて紹介していくぞ

ENFJで検索すると、「モテる」「人たらし」とか出てくるね。
人たらしってことは、小悪魔みたいな性格なのかな?

主機能がFeの場合、相手を喜ばせることに焦点が行きやすい。
それが人を意のままに動かしているように見えるのかもしれない。
これは大きな誤解だが、そこらへんも含め話していこうか。

目次

ENFJ-t と ENFJ-a の違いは?

-t、-aの違いは、端的に言うと

「-t」の方が神経質で、ストレス耐性が低い
「-a」の方が心配事が少なく、ストレス耐性が高い

です。これは、BIG5という最新の性格診断テストの要素を足したもので、本来MBTIとは関係がありません。

MBTIとの関連も、そこまで深く研究されてはいないので、今回はストレス耐性が違うんだな、程度に思ってもらえれば大丈夫です。

-tと-aについては追々解説していくが、
ここではアルファベット4文字から分かることを見ていこう。

心理機能についてはこちら

「主機能」や「Fe」ってなに?という方ははこちらを先にご覧ください。

ENFJの特徴

他者の気持ちに気付き、関係を良くしていく
人の関係性や言葉が持つ影響などを察する
相手が出す感情的なサインや行動に対して敏感

他者の気持ちに気付き、関係を良くしていくこと

ENFJは、人の気持ちによく意識を向けています。
その人の価値観や感情を見て、真にその人のためになるような行動をするでしょう。
これは主機能である外向的感情(Fe)によって、他者の気持ちを察知する方向へ意識が行くことから生じます。

このことから、ENFJはしばしば“エンパス/共感者”と呼ばれることがあります。
彼女らは文字通り、相手の感情を自分のものとして取り込み、相手を理解するのです。

感情を理解しすぎるので、ENFJは自身の感情と相手の感情の区別がつかなくなることがあるようです。
彼女らはこの感情の同一化から自分の心を守るために、リラックスして自分を取り戻す、
独自の方法を持っていることでしょう。禅やヨガなど、精神的に一人の時間を作ろうとすることは
このタイプによく見られます。

人の関係性や言葉が持つ影響などを察すること

ENFJは第二機能である内向的直観(Ni)によって、グループの相関関係や力関係、
個人の人間性や価値観、そこから導き出される感情の動き方まで、人間関係の全てを
把握しています。


喧嘩や行き違いなどがあったとき、ENFJは誰に何をすれば解決するのか、
直観的に理解することができます。
それは、彼女らが個々の人間を理解し、
何があったらどう反応するか、分かってしまうからなのです。

そのため、ENFJは他者から発せられる心無い一言に非常に敏感です
自身が簡単に理解できているため、他者も人間を理解できていると思うためです。
ある人が誰かを傷つける言葉を放つと、ENFJも同じかそれ以上に心を痛めます。
その場では間を取り持つかもしれませんが、ENFJが心を閉ざす原因となるでしょう。

もっと深掘り ~ 人は自分基準でものを考える~
私たちは自分と違うものの見方をする人に対して、「変わった考え・性格だな」と受容することはありますが、「そもそも自分とは世界の認識の仕方が違うのでは」と思うことは普段ありません。
自分の知覚の経験を自然と相手もしていると考えてしまうからです。
見ている前提が違えば結果も変わります。相手のモノの見方を理解することで、
相手が何を見ているのかが分かり、(仲良くなれるかは分かりませんが)失望することは減るかもしれません。

相手が出す感情的なサインや行動に対して敏感

ENFJは第三機能の外向的感覚(Se)によって、相手の行動や表情、ボディーランゲージ読み取り、
自身の判断をより強固なものにしていきます。これは、成熟したENFJに見られる傾向です。

例えば、グループの人間関係で、AさんがBさんを快く思っていないのではと、
2人の性格や価値観から直観的に(Ni)悟っていたとします。
この時、間を取り持つなどの判断や行動(Fe)を急がず、現状を正確に把握するために、
直接会って反応をみたり、情報を集めたりすること(Se)で、より正確な判断をすることができます。

人を操作するということ

ENFJは人を操作することができるのか

操作ってちょっと嫌な言葉かも。
ENFJの人は、良い関係になるように動いているだけだよ。

そう答える人もいるだろう。だが、人間関係を感覚的に理解できる状態のとき、それを改善するための行動は、人を操っているというのと何が違うのだろうか。

今日はとげとげしいね。
じゃあ何もしないで見ていればいいってこと?

すまない、少し言葉が強かった。問題提起をしたかっただけだ。
実際、ENFJの人も、操っているとまでは行かずとも、
同じような感覚になったことはあるはずだ。
そして、それによって自己嫌悪に陥ったことも。

自己嫌悪って、良い行動をしたらみんなが認めてくれるんじゃない?
間を取り持ってくれてありがたいって思うけどな。

それは、そのよい行動が周りの価値観にマッチしたときだけだ。
もう少し詳しく話していこう。
例えば、大切なグループの中で集団同士が敵対しているとき、
ENFJは普通、立場が弱い人を擁護しつつ立ち回るか、傍観者になる。

傍観者?ENFJには合わなそうな言葉だけど…

ENFJは相手の価値観が分かる。
例えばある人が八方美人が好きじゃなく、自分の意見に正直に判断してほしいと思っていたらどうだろう。真実を好むタイプだ。
他人を庇ってくれた、ENFJは間を取り持ったことを感謝されるだろうか。

うーん。どうだろう。
その人が意図を分かってくれれば…かな

その人が意図が分かるかどうか、受け入れてくれるかどうかも
ENFJには分かってしまうんだ。
だから結果的に行動をためらうことがある。それが傍観者の状態だ。
まさに板挟みの状態だな。

そうなんだね。大変だろうな。
そしたら、ENFJの人間関係への深い理解も、完璧じゃないのかな。

そうだな。最初に人を操るといったが、
ENFJ自身も、完全に人を操作できるなんて思っていないだろう。
操作というよりも、”どうすれば良いか分かる”程度であって、
それを実際にできるかは、性格や立ち位置、
ENFJが持つ信念や価値観などによって異なる。

少なくとも、ENFJはその場を「より良く」するために、多少自分を犠牲にしてでもグループのために行動するし、「操作」の感覚は余程重大な決断をした時しか起こらない。それはきっと、やむを得ず自分の価値観とはずれた決断をしなければならなかった時だろう。

本当に他人のことを考えているんだね。
尊敬しちゃうな。

そうだな。今回の話では、そこを分かってほしかったんだ。
ENFJは不利な立ち回りをすることが多い。

自分の意見を大事にしたり、根本的な解決を目指す人には、
理解できない部分もあるかもしれない。

だが、ENFJの行動は人間関係の合理性から見た場合、
ベストな解決策であることが多い
んだ。
個人的には対立するよりは、ENFJに協力し、彼女らの視点を
論理に組み込む方が、より良い結果に繋がると思っている。

理解できる分、苦労しちゃうこともあるんだろうな。
それぞれの性格には、それぞれの悩みがあるんだね。

ENFJのの指向に合った仕事

仕事一覧とその理由

職業理由該当する
心理機能
カウンセラー、福祉系の仕事
幼稚園・保育園・小学校の先生
聖職者・人事
人間関係に熟達しており、その能力を十分に活かせるため。
また、他人がしたいことや達成したいことを支援することに優れており、それが喜びに繋がることが多いため。
Fe, Ni, Se
俳優・女優・劇団員
画家・写真家・映像作家
作家・編集者・ブロガー・広報
人がどう考えるかが分かるため、物書きの仕事で適性がある。また、Seが第三機能にあるため、グラフィカルな芸術にも適性がある。Fe, Ni, Se
コーチング・コンサルタント(組織)相手に寄り添った対応や、会社の従業員にスポットライトを当てた、確信的な改善策(Ni)を具体的な根拠(Se)を持って提案できるため。Fe, Ni, Se
研究職(社会学・心理学・精神医学・政治学・行動経済学・文化人類学)
ジャーナリスト
人が関わる研究において、人間関係や主義主張を適切に把握することができるENFJが適しています。
ただ、Tiが劣等機能であるため、自身の論理的な判断に
不安を持つことが他タイプと比べ多くなるかもしれません。
Fe, Ni, (Ti)
サービス業全般相手に寄り添った対応ができ、お客様の不満などを拾い、
改善していくことができるため
Fe, Ni, Se

自分の性格タイプを活かして生きるには?

ENFJは人やその関係性を瞬時に理解し、どうすれば人のためになるかが分かります。
これは実は他のタイプには難しく、ENFJが見えていることが他のタイプには見えていないことがあるのです。

このENFJの洞察は、NiとSeによって確信的なものになっていきます
人生の早い段階で、相手の価値観や感情を直観的に理解できるようになります。
そして、それは自分にも適用することができ、自分が集団でどういう立ち位置なのか、
自分はどのように行動するのがベストなのかを理解します。

成熟すると、Seによって事実を把握することができるようになります。
これは、ENFJの洞察を現実的な観点から補強するとともに、
彼女たちに、多様なアプローチの方法を提供します。
そして、どうしても解決できない問題があることにも気づかせてくれるでしょう。

ENFJが自分の得意を活かして生きるとき、人に関する視点は欠かせません。
自分のプライベートを充実させるために人とかかわるだけでなく、仕事でも
その洞察力は力を発揮するでしょう。

ENFJの苦手なところとして、Tiによる内的な思考での判断があります。
これは、自身が正しいと考えた結論によって判断を下す機能ですが、
ENFJは他のタイプほど、この機能に頼りません。
この機能を伸ばすには、一旦関係性を置いておき、最短距離で解決できる解決策を考えてみましょう。
また、自分が作成した成果物を完全なものにするにはどこを変更すればいいか熟考してみるのも有効です。
合理による判断を伸ばすことで、バランスの取れた判断ができるようになります。

ENFJの恋愛傾向は?ほかのタイプとの相性も考察

ENFJの恋愛傾向

誰よりも相手を励ます

ENFJは恋人の中に可能性の炎を見つけ、その炎を絶やさないよう全力を尽くします。
彼女らは、恋人に本当の自分を見つけてほしいと願っています。

それはENFJが他者の動機と欲求を理解することに長けているからです。
このことから、彼女らが恋人のために動くときは、完全にその人のためになるよう、
深く温かい意味をもった行動になります。

誰よりも恋人の可能性を考え、信じてくれるパートナーとなるでしょう。

相手に尽くしすぎる

ENFJは相手の感情や求めるモノに敏感な分、自分の感情に疎くなりがちです。
ENFJは恋人から見て、何を欲しているのか分からないことがありますが、
基本的にはENFJの幸せは、恋人の幸せになるでしょう。

しかし、本当の意味でENFJと心を通わせるには、ENFJが感じていることや価値観をしっかりと聞き、
Giverだけではない部分も知る必要があります。
その結果、思いやりに欠けた行動を続ければ、ENFJは相手をシャットアウトするかもしれません。

ENFJ自身も、誰もが思いやりを最重視し、他者視点で物事を
考えているわけではないこと
を理解する必要があるでしょう。

過度に批判的になることがある

ENFJは劣等機能Tiによって、過度なストレス状態のとき、自身の人に対する考えや行動が無価値なものなのではないかと過度な自己批判をすることがあります。この時、ENFJは、神経質になったり、自意識過剰になることもあるでしょう。
そして、人間関係に与える影響を無視し、人への機械的な評価と、論理的な解決策を提示するようになります。
この状態をTiグリップと呼びます。

この時、ENFJがしなければならないことは、重箱の隅をつつくように理にかなった方法を考えるのではなく、
自分の気持ちや、考えていることを友人やパートナーに話すこと
です。
なぜなら、ENFJは感情が表出されたとき初めて、Feにより自分の感情を理解することができ、
自分の感情や状況が判断や思考に与えている影響に気付くことができるからです。

そのため、自身で今の感情をメモなどに書いて読み返すことも、
Feを働かせながら自分の感情を確認するのに有効な方法になります。
普段のENFJらしく、人との関わりの中で解決していく方法も考えてみましょう。

ENFJと他タイプとの相性 (ソシオニクス)

MBTI関係 (ソシオニクス)考察
ISTP双対関係ENFJの苦手な部分である論理的に一貫した判断を肩代わりしてくれる存在。
また、ISTPの嘘偽りない態度に安心感を感じることもある。
逆にENFJはISTPに関係性からの視点や相手の価値の可視化(Fe)を提供することができる。
お互いの苦手な部分を補い、互いに高めあうことができます。
しかし、ENFJが大切にしている人への思いやりを尊重してくれない場合は、
彼女らにとって敵のような存在になることもあるでしょう。
ENFJ同一関係価値観や思考パターンが同じなので、仲良くなりやすいが、
得意なことや苦手なことが似ているため、比較してライバルになってしまうことも。
総合的には、強みも弱みもお互いに理解できるため、安心して過ごせる良い関係でしょう。
INFJ鏡像関係使っている機能が同じで双子のような関係になりやすいです。
得意なこと、苦手なことが似ているので、安心して過ごせるでしょう。
ESTP活性化関係使っている機能は同じですが、順番が違います。
ENFJがストレスと感じる判断(Ti)を、ESTPは自然と行うことができます。
逆に、ENFJが必要としている人への思いやり関する視点を、ESTPはそこまで必要としない可能性があります。そのすれ違いが心の距離を生むことがあるので注意が必要です。
総合的には、お互いに支えあうことができる関係といえるでしょう。

タイプ論と相性 ~ソシオニクス~
最近よくタイプごとの相性を判定したものを見かけますが、タイプ論には相性論は存在しません
ソシオニクスには相性論がありますが、タイプ論とは異なる理論のため、
タイプをそのまま当てはめて使うことはできないのです。
そもそも、相性はその人の過去・家庭環境や何を求めるかによって異なります。
相性論は、〇×で考えるのではなく、お互いのタイプの得意・不得意を考えるとよいでしょう。
そのためには、心理機能の理解が欠かせません。
心理機能が分かれば、ソシオニクスの主張も分かるようになるはずです。
このブログでも紹介していますが、最初のうちは参考程度にとどめるのが良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
ENFJは人口の1%と非常に少なく、
ENFJにとって、本当に自身を理解してくれる人を見つけることは難しいかもしれません。

しかし、ENFJは人との関係性に深い洞察力を持ち、調和を生み出すことができる
稀有な存在ともいえるのです。自分の長所を受け入れ、活かすようにすれば、
他のタイプにはない洞察とリーダーシップを発揮し、自身の理想を叶えることができるでしょう。
特に、人の行動や関係性が関わる分野では、自分の普段使っている機能を十分に使うことができるため、
心地よいと感じることも多いでしょう。

課題として、行動をするときに自分の考えをもとに動くことが少ないため、余裕のある時に感じるのをやめ、思考で動いてみると良いでしょう。
どんな感じか分からない場合、それが得意な友人やパートナーに相談してみるのもひとつの手です。

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