論理学者/INTPの特徴

今回はINTPについて紹介していくぞ

SNSのINTPは関わると凄く面白いんだよ。
何でか分からないけどINTPの子って特徴的だよね。

INTPは生粋の理論家だ。知に誠実なゆえ、SNSなどでは目立つ存在だ。議論や調査をしていたり、いざこざの中心にいたり、様々だが確かによく目立つな。
これは劣等機能のせいでもあるだろう。その辺も見ていこうか。

目次

INTP-t と INTP-a の違いは?

-t、-aの違いは、端的に言うと

「-t」の方が神経質で、ストレス耐性が低い
「-a」の方が心配事が少なく、ストレス耐性が高い

です。これは、BIG5という最新の性格診断テストの要素を足したもので、本来タイプ論とは関係がありません。

タイプ論との関連も、そこまで深く研究されてはいないので、今回はストレス耐性が違うんだな、程度に思ってもらえれば大丈夫です。

-tと-aについては追々解説していくが、
ここではアルファベット4文字から分かることを見ていこう。

心理機能についてはこちら

「主機能」や「心理機能」ってなに?という方ははこちらを先にご覧ください。

INTPの特徴

多くのことに対して論理的整合性を持つ
深い専門的知識を持つ
考えを実行に移す

多くのことに対して論理的整合性を持つ

INTPは主機能の内向的思考機能(Ti)によって、世界を矛盾なく把握するように駆り立てられます。
この機能は、自身に「一貫した論理があるか」を問いかける機能です。
INTPはこの機能により、一人で思考する時間を好み、自分自身とよく対話をします。

彼女らが発する言葉は、何度も精査された後に、完全な論理武装をした状態で提示されますが、
INTPはそれらが他の観点からより良くブラッシュアップされないかも考えています。
それは彼女たちが持つ外的直観機能(Ne)によるものです。
INTPにとって、新しい視点からの指摘はアイデアの整合性が取れるように促すものであり、
個人的な批判には当たりません。むしろ、有用で知的に楽しいものでしょう。

Tiで物事が機能する詳細を確認し、Neによって俯瞰してアイデアを精査することで、
INTPはバランスの取れたアイデアを構築していくのです。

深い専門的知識を持つ

INTPが自分らしくあるとき、世界の様々な不思議に興味を示します。
多方面に広がる興味と、その構造を深く理解したいという衝動は、
INTPの性格を語る上では欠かせないものとなります。
INTPの頭の中では、文字通り一日中、朝起きてから意識を失うまで、あらゆるものに対する思考がとめどなく溢れているのです。

しかし、彼女らは時間は有限であり、世界の全てを把握することができないことを知っています。
そのためINTPは自身の興味のある分野に対して、文字通り「すべて」を知ろうとします。
興味に対して行動するINTPは驚異的な集中力を発揮し、彼女らをその分野のエキスパートへの道へ誘います

考えを実行に移す

INTPは、単に思考実験をして空想的な理論をもてあそぶだけではありません。
彼女らは、自身で考えた理論を実際に現実に適用することも好みます。

なぜなら、理論は検証なしには完全になり得ないことを知っているためです。
TiとNeによって構築した理論を頭の中で洗練させたのち、
Siによって特定のシナリオを作り、行動に移します。
また、実際に行動をしなかったとしても、頭の中で詳細にシナリオを検査します。

このプロセスによって、INTPは自身のアイデアと現実との整合性を擦り合わせ、
その結果をTiによって彼女たちの論理体系に再度組み込むのです。


INTPと価値

INTPが恐れるもの

すごいタイトルだね。
人はみんな価値があると思うけど…

INTPは一見飄々としていて、自身が周りに与える影響に
無関心なように見える。つまり自分に価値があるのかという話だな。

INTPは自分の価値に無関心ってこと?

いや、むしろ逆だ。自分に価値があるのか不安な場合が多い。
これは、劣等機能の外向的感情(Fe)によるものだ。
この機能は、他者の感情や価値観・生きる意義を判断するのに使う。
これが上手く働かないと、
「社会の中で自分は受け入れられているのか」
「他人は自分の意義を認めてくれているのか」

などが分からなくなってしまう。
もちろん、周りに恵まれていたり、自身で克服している場合はその限りではない。ただ、INTPは他タイプと比べて子供時代に認められづらく、
人との関わり(Fe)に苦手意識を持つことが多い。

それでも、Tを使って、実績から評価されていることが分かれば問題ないんじゃないかな?

それは一部では正しい。
INTPがチームをより良くするために自分から行動し
改革を促すことはよくあることで、評価されることもある。
だが、人は一枚岩ではない。それぞれに感情や価値観があり、
その行動をよく思わない者もいる。
特にINTPは論理に忠実に行動をするから、その分敵も増えるだろう。

うーん。自分が論理的に正しいと理解しているなら、
あんまり気にする必要ないと思うんだけど、、、

そういう人もいるだろうな。ただ、考えてみてほしい。
論理的に正しいだけで人は生きられるだろうか。
人間の男が定年後に友人ができなかったり、役に立つという実感が得られず孤独になる現象があるだろう。あれと似ているところがある。
論理性で価値を測るということは、「何のために生きるのか」という命題から目を背けることと同義なんだ。

それこそ論理のために生きる。だよ。
私はそれでもいいと思うけど。

残念ながら、そうはいかない。
論理の有用性はすべからく人に評価されるからだ。
結局のところ有用性は「人からの評価」と切り離せない。
役に立ったという実感は、人に評価されて初めて可視化される。
だから結局は、完全な論理のために生きると言いながら、
その実、その論理には価値がないかもしれないと恐怖に怯えながら過ごすようになる。どんな偉大な功績でも、周りの評価がなければ、価値があるかなんて分からないんだよ。

それじゃあ、Feを発達させて、
適切に評価や価値を受け取れるようにする、
が解決策になるってこと?

それもあるが、どちらかというとTに意識を向けすぎないことだな。何事もバランスが大切だ。論理の有用性と周りからの評価をバランスよく取れるようになるのがいい。

例えば、知的なコミュニティに入ったり、立ち上げてみるといい。「哲学カフェ」に参加してみるのも良いかもしれないな。
とにかくそこで、自身が好きに頭を働かせて意見を出して、
周りから評価されること、周りの意見や価値観に耳を傾けることをすれば良い。

そうすれば、自分の思考機能に自信が持てるようになるし、それを他者のために活かすヒントも得られるだろう。

結局バランスが大事なんだね。
確かに、周りからの意見を聞く場ってあんまりないし、
そういう場所に行ってみるのもよさそうかも。

他者の評価を気にしつつ、自身を持って、知的好奇心に身を任せることは簡単なことじゃない。
自分らしく生きることが、他者のためになる環境に自分を置いてみることで、バランスの取れた判断を下せるようになる。

INTPの指向に合った仕事

仕事一覧とその理由

職業理由該当する
心理機能
学者(自然科学・物理学・哲学・人類学・考古学・政治学など)Tiによる特定の学問における詳細な知識と、Neによる幅広い興味によってINTPは研究職一般に向いていると言えます。
また、Siにより過去の論文や理論などを網羅し、自身のアイデアを発展させることが比較的容易にできます。
Ti, Ne, Si
エンジニア・メカニック・建築家技術職の専門性や奥深さ、実践的でレスポンシブな仕事にはINTPを魅了するものがあります。彼女らは、頭の中で立体図を構想し、それらのつながりをイメージする能力があります。よって、作業段階のルーティンワークより、自身のアイデアを生み出すことのできる作業前段階の仕事に適性があるでしょう。Ti, Si
起業家・youtuber・スタートアップ新しいアイデアを考えたり、分析・批判ができる。1人の時間を十分に持つことができ、INTPが必要とする試行錯誤も容易である。
自身の水準で仕事を行うことができ、結果の反映が明確、かつルールや規則に縛られない働き方ができるため。
Ti, Ne, Si
(一般企業の)研究職学者と基本的に同じで適職といえる。規則やルールがあり、折り合いがつくかが問題となる。Ti, Ne

自分の性格タイプを活かして生きるには?

INTPは自分の興味分野に対して、網羅的な理解と論理的な一貫性を持つことが自然にできるため、専門分野のエキスパートになる傾向があります。
専門的でなくても、仕事や生活に対し、独自の論理だった考えを発達させていることが多いです。

INTPが自分の性格タイプを活かすには、自由にアイデアを共有することができ、それを実践できる場に身を置くことが大切です。
その中で、興味が向くままに知的好奇心を刺激し、自分のやりたいことを考えてみましょう。
INTPは自分の専門性を決めるのに、時間を要する傾向がありますが、
専門が決まっていない、リベラルアーツカレッジや海外の大学は、
INTPに本当に興味のある分野を絞るための、選択肢と時間を提供してくれるでしょう。

やりたいことが決まり、実際に行動を始めた人は周りの感情や価値観にも目を向けるようにしてみましょう。
例えば自分が有用だと感じたものを、友人に試してもらい、フィードバックを貰ってみましょう。
自身が有用と感じるものと、他者のニーズの擦り合わせをし、また新たな論理を構築することは、
価値のある論理やアイデアを生み出すために無視できないものです。

周りの感情や価値観に目を向けるのが苦手な場合は、ほかの得意な人にチェックしてもらうのもひとつの手です。
自分のアイデアが周りの気分や価値観を害していないか、影響はないか、確認してもらうのです。

INFJの恋愛傾向は?ほかのタイプとの相性も考察

INTPの恋愛傾向

知的な部分を大事にする

INTPは恋人と自由に思考を共有する時間を大切にします。
彼女らが自身のニヒリズムから脱却するにはこうした交流が欠かせません。
知的なコミュニケーションに開放的で許されていること、自身の興味を話すことができること
これが最低限INTPにとって必要なことです。

もし、INTPの理論を感情で頭ごなしに否定したり、適当に扱っているようであれば、
彼女らは自身の興味を自分の内に溜め込み、ストレスを感じるようになるでしょう。

1. 得意なこと

洞察やイメージを自身の論理体系に基づいて分析すること。

2. 苦手なこと

周囲に及ぼす影響を考えたり、人々の感情を考慮に入れること。

3. 自己認識

思考する能力に自信があり、能力や実績を自己評価に用いる。
情動が遅れて認識されることが良くある。

4. 信頼すること

観察と分析に根拠を持つ一貫性のある理論。

5. 偏見や先入観

自立していて、自身の中での分析を徹底している人は創造的である。
他人の考えた理論モデルの方が、批判的で分析的であり、完全に近い。

6. 誠実さの表現

事実を置いて逆説的なものの見方を提示する。相手の置かれている状況を聞くことで相手への尊重を示す。

7. 共感行動

自己や他者の感情への理解を積極的に示さない。個人的な感情の表出に居心地の悪さを感じる。

8. 尊重を感じるとき

理論やモデルについて粘り強く議論が展開されるような環境が提供されている時。

9. 嫌悪感を覚える時

論理的に一貫しない会話や、自身の論理の一貫に対して懐疑的な人がいるとき。

10. 他意のない言動

既に信頼されている理論やモデルを批判するとき。

感情を理解するのが苦手

INTPは他人の感情だけでなく、自分の感情を理解するのが得意ではありません。
彼女らは「好き」という感情を頭で理解し、経験から好きであるということを学びます。

INTPがもし好きと言わなくても、焦ってはいけません。
ゆっくりとINTPがどう感じているのか、肯定的に聞いてみたり、自分の感情を素直に伝えてみたりしましょう。
感情を無理に出すように仕向けるのはNGです。あくまで相手から感情が出るまでゆっくり待つスタンスでいましょう。

また、他人の感情にも鈍感であることが多く、察してほしいとINTPの行動を待つのは徒労に終わります。
INTPに気付いてほしい場合は、なぜそうなのかを説明し、嫌なことは嫌と言いましょう。
感情を無視しているのではなく、ただ気付いていないだけの可能性があるからです。

独自の恋愛観を持つ

INTPは友人や仕事など、世の中で価値があると言われているモノに対して、シニカルで独自の視点を持っています。
恋愛に関しても同じで、彼女らの人生の中で、恋愛とは何かについて何度か考えたことがあるでしょう。

それは、相手に強要するものではないかもしれませんが、INTPは自身の見る世界に合った恋愛観を持ちます。
つまるところ、INTPにとって感情ですら論理に分解しようとするのです。

INTPはこれらの恋愛観を押し付けようとはしませんが、恋人と議論して定義を洗練されたものにしたいとは思っています。このような議題がINTPから提出されたとき、それは純粋な興味であり、あなたの恋愛観を否定しているわけではないことを理解しなければいけません。

INTPと他タイプとの関係

16タイプ関係 (ソシオニクス)考察
ESFJ双対関係INTPの苦手な部分である周りの感情の認識や価値の可視化を肩代わりしてくれる存在。
逆にINTPはESTJに論理的な一貫性・嘘や虚飾がない安心感を提供することができ、
お互いの苦手な部分を補い、互いに高めあうことができます。
しかし、INTPが大切にしている論理的な整合性などを尊重してくれない場合は、
INTPにとって敵のような存在になることもあるでしょう。
INTP同一関係価値観や思考パターンが同じなので、仲良くなりやすいが、
得意なことや苦手なことが似ているため、比較してライバルになってしまうことも。
総合的には、強みも弱みもお互いに理解できるため、安心して過ごせる良い関係でしょう。
ENTP鏡像関係使っている機能が同じで双子のような関係になりやすいです。
得意なこと、苦手なことが似ているので、安心して過ごせるでしょう。
ISFJ活性化関係使っている機能は同じですが、順番が違います。
INTPがストレスと感じる判断を、ISTPは自然と行うことができます。
逆に、INTPが必要としている論理的な整合性を、ISTPはそこまで必要としていません。そのすれ違いが心の距離を生むことがあるので注意が必要です。
総合的には、お互いに支えあうことができる関係といえるでしょう。

タイプ論と相性 ~ソシオニクス~
最近よくタイプごとの相性を判定したものを見かけますが、タイプ論には相性論は存在しません
ソシオニクスには相性論がありますが、タイプ論とは異なる理論のため、
タイプをそのまま当てはめて使うことはできないのです。
そもそも、相性はその人の過去・家庭環境や何を求めるかによって異なります。
相性論は、〇×で考えるのではなく、お互いのタイプの得意・不得意を考えるとよいでしょう。
そのためには、心理機能の理解が欠かせません。
心理機能が分かれば、ソシオニクスの主張も分かるようになるはずです。
このブログでも紹介していますが、最初のうちは参考程度にとどめるのが良いでしょう。

まとめ

いかがでしょうか。
INTPは人口の3%しかいないため、特に幼少期は理解されにくく、本当の意味で自身を受け入れてくれる環境にいることは少ないでしょう。

しかし、INTPは自身の興味のもと、論理的で自律的な思考によって深い専門性を獲得することができる
稀有な存在ともいえるのです。興味が抑圧されない環境など、INTPが自由に生きることができれば、
他のタイプにはない集中力と知的好奇心を発揮し、心の望むままに生きることができるようになります。


課題として、他人の価値観や反応を理論に取り入れてみるなど、
Fe(外的感情機能)を伸ばしていくことが大事です。もしうまく状況が進まない場合は、
自然と利他的な行動ができる友人やパートナーに話を聞いてみるとよいでしょう。

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