この記事ではFe(外向的感情)について、なるべく理論的な説明を省いて短くわかりやすく解説していきます。具体的な例を挙げることが多々ありますが、あくまでもイメージを掴むための例示であり、全ての人に当てはまるわけではないということを念頭に置いてください!
Feのイメージは「井戸端会議をしている世話焼きのおばちゃん」が近いです。空気を読んだり根回しをしたり、日本社会で何かと重要になってくる能力でもあるのがFeです。
Fe(外向的感情)を上手に使うタイプ
第一機能にFeを持つタイプ(最も上手)
・ESFJ(領事官)
・ENFJ(主人公)
第二機能にFeを持つタイプ(かなり上手)
・ISFJ(擁護者)
INFJ(提唱者)
Fe(外向的感情)が発揮される場面とは
知り合いの家に訪問することを想像してください。リビングには絵画が飾られていて、知り合いはその絵画を誇らしそうに紹介します。この時に「素晴らしい絵画ですね!」とその場の空気を良くすることを目的として褒め言葉を使うことがありますよね。これがFe(外向的感情)です。
Feは「内面から湧き出てきる主観的なもの」ではありません。
例えば飾られていた絵画が、ピカソのような、いやピカソ以上に奇抜な代物であったとします。この時あなたは、「趣味が悪いな…」と思うかもしれませんし、「なんでこんな絵を客間に飾るんだ?」と思うかもしれません。しかしFe(外向的感情)を働かせる時、こういった自身の感性や内面は無視します。Feユーザーにとって、このような場面では「素晴らしい絵画ですね!」と褒め言葉をかけるのが適切であり、そうすべきであるからそうするのであってそれ以上でもそれ以下でもないのです。
ここまでの説明でおわかりいただけたと思いますが、Feユーザーにとっての感情は「内面から発生する主観的なもの」でなく「外界に対する脊髄的な反応」であり、客観的事実や価値基準に依存したある種政治的な性質を持つのがFe(外向的感情)の特徴なのです。
Fe(外向的感情)はウソっぽい?
先ほどの例のようにFe(外向的感情)は自分の内面からその言葉を発しているわけではありません。じゃあ彼らは嘘をついているのか、というとそうではありません。Feユーザーは人を欺くためにそのような行動を取るのではなく、その場の空気を良くしみんなが気分良く過ごすためにそうするのです。適応的行動と言えるでしょう。
しかしこのような行動はFi(内向的感情)を持つ人たちからすると奇妙に映るようです。Fiユーザーは「この絵なんだか君が悪いな…」という内面の感性を重視するからです。
自分がFiユーザーなのかFeユーザーなのか判断するにあたってお世辞に対する認識を確認してみるといいでしょう。お世辞を”嘘”と捉える人はFiユーザーの可能性が高いです。逆にお世辞を「良好な関係を保つためのコミュニケーションツール」と捉える人はFeユーザーの可能性が高いと言えます。
Feと人類の歴史
Feを上位機能に持つタイプ(ESFJ,ISFJ,ENFJ,INFJ)は女性に多いとされています。原始的な人類は男性は狩りに行き、女性は木のみなどを採集していました。そこで女性たちは会話を弾ませることで情報の交換を行なったり絆を強めたりしたそうです。これはまさにFeです。そしてこのようなことは現代においても日常的に起こっていることです。特に女社会はこれが顕著であると言えます。髪型やファッションを「可愛い〜」と褒めあったり派閥ができたりするのはまさにFe(外向的感情)が使われていると言えるでしょう。